「ふんわりと」始まり「すっきりと」したお付き合いが積み重なると、やがて「しっとりと」した段階に到達します。ツーと言 えばカーと応える、すなわち以心伝心のレベルです。
馴染みになるとか、親しいお付き合いというのは、ここまで進んで初めて言えるのです。たとえどんなに気があっても数回出会っただけでは、うかつに親友と呼ぶものではないと私は考えています。
「しっとり」という語は「下垂る」から生まれました。水滴がポツリポツリと下へ落ちる様から、静かに安定して、無理なく確実に事が運ばれるイメージを表現しています。
話しは脇へそれますが「下垂る」と似た語に「したたか」あります。一筋縄ではいかない、とか踏んでも蹴っても自分を曲げない、とか現在ではあまり良い意味で使われていませんが、「したたか」とは元々「下確か」なのです。
竹が強風に押し倒されても、風が止めばキチンと元に戻る 「しなやかさ」が「下確か」なのです。どんなに周囲に流されても、最後は自分を失わない確かさなのです。
その意味でボディートークでは「しなやか」と同様に 「したたか」も良い意味として大切に使っていきたいと考えています。
さて、「ふんわりと」「すっきりと」「しっとりと」の三段階はキー・タッチに限らず人間関係、 生活、仕事、自己表現のあらゆる分野に当てはまります。数例を挙げてみましょう。
立居振舞いで言えば、例えば「ふんわりと」腰を下ろします。タタミを大事にし、座ブトンを丁 寧に扱います。そして「すっきりと」座ります。特に正座の場合は、足にお尻を乗せて微妙に上体を揺すり、居心地の良い上体の乗せ所を見つけます。そうすると、「しっとりと」腰を落ち着けることができるのです。
これが逆のイメージだと「ドシン」と腰を下ろします。座ったとこ勝負で「キュークツ」なままガマンをします。するとすぐに足にシビレがきて、体にユガミが生じ「ゴソゴソと」落ち着きません。
会議の在り方に例をとれば、「ふんわりと」和やかな雰囲気で始まります。みんながリラックス の中で集中するので「すっきりと」討論が進みます。無駄な時間なしに良い結論が出るので「しっとりと」喜びを分かち合うことができます。
これが逆だと「コチコチで」始まります。会話は「ギクシャクと」してかみ合いません。時間切 れで後味悪く「ガサゴソと」後始末します。
語学の習得なども「ふんわりと」楽しむうちに「すっきりと」理解できます。そうして「しっとりと」会話が続くのが理想です。しかし、たいていは勢い込んで「カンカン」になって努力し「ガッチリ」としゃべろうとします。それで何年勉強してもうまくいかなくて「ガッカリ」するの です。
私は「ふんわりと、すっきりと、しっとりと生きる」ことをモットーとして、人と接する時も、 物を扱う時も、この三つのイメージをクリアすることを心掛けています。
お尻ゆすり 「お尻ゆすり」と言えどもお尻を揺するのが目的ではありません。お尻の中には骨盤があります。その骨盤が揺れるようにするのです。
骨盤は腸骨と仙骨から成っています。そして両者をつなぐ仙腸関節は微妙に開いたり閉じたりして交感神経と副交感神経を調節しています。
人は行動を起こし、心が緊張しますと仙腸関節はキュッと締まって、交感神経の働きを活発にします。これが過緊張になると貝が殻を閉ざすように、ギュッと更に固くなってしまいます。すると仙腸関節が締まり容易にほぐれません。そうなると不眠症になってしまうのです。
気力が落ちますと、反対に仙腸関節は開いてしまいます。
指を当ててみますと、開きを感じることができます。そうす ると交感神経の働きが鈍くなって行動がおっくうになります。
締まり過ぎも緩み過ぎも「お尻ゆすり」で調節します。また女性の生理の時などは仙腸関節が開いていますが、体にしこりやゆがみがありますと、 仙腸関節がズレてしまいます。生理痛の一因ともなっています。このような時も「お尻ゆすり」をしてもらうと、その場で楽になります。
お尻ゆすりの方法
1 ウケテはうつ伏せに寝ます。
2 シテはウケテにまたがり、片膝を立てます。
3 シテはウケテのお尻の両側面に手を当て水平に交互に揺すります。
4 その間ウケテは「アー」と発声します。
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