みなさんは赤ちゃんがお母さんの腕の中から離される時にどんな思いをしているのかお分かりですか?例えば、暗闇の中で頼りになる人とつないでいた手が急に離されたら、不安になりますよね。これと同じことが、赤ちゃんの心と体に起こっているのです。そんな時、普通、赤ちゃんは不安になって泣き出すのですが、泣けない赤ちゃんもいるのです それは次から次へやってくる不安から(お母さんの腕から離され、他の人へ抱っこされていく緊張)、自分で自分 を守るためにしっかり体を固めていくので、泣くことも出来なくなっているのですっ 迷子になった子どもが じっと身を固めたまま黙り込んでしまっている。(これが泣かない赤ちゃんの状態と同じです)
でもお母さんが見つけてくれて、その子に駆け寄り抱きしめると、安心してそれまで不安で固めた心をほぐすために(本をふるわせて大泣きする光景は良く見かけますね。こういうおしゃべりを色々しながら体ほぐしをしていくうちに 、 R 子さんの体はふんわりやわらかくなり、表情も穏やかになって明るい笑顔が戻ってきました。「そう言えば、取り巻きの大人たちが 誰もいなくなって私と二人っきりになると、火がついたように全身で泣き出す事が 多かったのは 、そういうことだったんですね , A子ちゃんゴメンネ、守ってあげられなくて これからはママが守ってあげるからね」その後、 A子ちゃんの体ほぐしもしましたが、お母さんと同じようにしばらく大泣きをしてスッカリ心も体もほぐれ、自然なニコニコの顔になってくれ ました・・・
生まれたての赤ちゃんとお母さんは一心同体。またお母さんは赤ちゃんを愛おしいと思い、抱き続けることで、おっばいの出もよくなります。赤ちゃんも安心して お母さんに抱かれていると、免疫力も高まって病気 になりにくいのです、 二人でゆったりと静かに、たっぶりとした夢心地の時間を保証してあげることも、素敵な出産プレゼントですね・
** ちょっとアドバイス **
待ちに待った初孫が生まれて、もう可愛くて可愛くて、 目に入れても痛くないおばあちゃんやおじいちゃんにとっては、 お母さんから赤ちゃんをあまり取り上げてはいけないという《赤ちゃんと母親は一心同体》のコメントは、面白くなかったかもしれません。 そんな方へちょっとアドバイスです。
赤ちゃんを抱っこした時の、あのふんわりとした、やわらかで暖かい生命の感覚は、何とも言えませんねでは、 その心地良い感覚を、今度は御自分の体にたっぷりとあげるというのはいかがでしょうか?
I《暖かい息での声掛け》(「寄り添いほぐし」の要領です):
① 暖かい息を両手いっぱいに「ハァ~ 」とたっぷり作ります。その息で全身を包んでいきます。
② 両手のひらで、自分の頭•肩•腰•足と、ゆっくり、ふんわりなでるように触れていきます。
③ その時ささやくような声で充分ですから熱い息で「大きくなったねぇ~」「よく頑張ってきたねぇ~ 」などと、何度も自分に言ってあげましょう。
最初はちょっと恥ずかしいのですが、 赤ちゃんに語り掛けるように繰り返していくと、体中がホカホカしてきます。
II《抱っこペンギン歩き》:
① 赤ちゃんを抱いているイメージで、自分の両肘を、両手のひらで包みます。
② ヨシヨシと赤ちゃんを優しく寝かしつけるようにイメージして、 「ホッホッホッ…」と発声しながら、細かな上下動をしてペンギン歩きをします。
Ⅲ《抱っこ胴ぷるい》:
① IIと同じスタイルで、今度は「アー」と発声しながら、ゆっくり赤ちゃんを揺さぶるように胴ぶるいをします。 (※II·Ⅲは、時々、実際に赤ちゃんを抱っこさせてもらって、そのイメージを確認しながら練習すると効果抜群です。 )
ⅠからⅢは、 マタニティ講座で妊婦さんやご主人に、 出産前から練習されるようお勧めしているプログラムですr これらのパフォーマンスをしていくうちに、“ああ、自分もこのように大事にされ、 育てられてきたのか” と感謝の気持ちが湧いてくるかもしれませんまたこうやって苦労しながら子育てをしてきたな、 と頑張ってきだ自分を恋しく思えてくるかもしれません。こうして自分を大事にする声掛けや動きが身についてくると、 心と体がぽんわかとした感覚に包まれていきますn そして、それは実は赤ちゃんが大好きな、だれもの命が喜ぶ感覚なのです。ぜひ一度やってみてください。
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