子どもが自分で身を守る為の取って置きの方法 ストップ→とろけ寝→ゴキブリ→まわり立ちをやってみよう
♪ 雪やこんこ あられやこんこ
降っても 降っても まだ降りやまぬ
犬はよろこび 庭かけまわり 猫はコタツで 丸くなる ♪
● 思い切って駆け回るっていいなぁ
雪が降ろうと、風が吹こうと、ものともせず元気に駆け回る子どもたち。見ているだけで嬉しくなってきますね。
朝から夕方までびっしりのミュージカルやバレエの練習後も、疲れ知らずに仲良く「ウワァ~!キャッ!」とか、声をあげながら、仲良く走りまわっている子ども達見ながら、私はちょっと羨ましくなることがあります。
● 女の子はもの静かに
実は私は幼い頃、静かにままごとをしたり本を読んだりがほとんどで、あまり友達と駆けまって遊んだことがありません。明治生まれの、しかも和裁の先生をしていた厳格な祖母に育てられましたから、「女の子が声をあげながら走りまわるなんて、はしたない!」
ましてや「木に登るなんてとんでもない事です」 としつけられ、保育園から帰って来ると祖母の傍に座り、針を持ち、お人形の着物などを縫って遊んでいました。
でも「私もあんなふうにやってみたい」と いう憧れは秘かにありました。
そこである日、お宮の境内を囲ってある長い塀にこっそりよじ登り、近所の子ども達が忍者のように塀をカッコよく走る真似をしてみようと思ったのです。
その日は境内には誰もいませんでした。
生まれて初めて登り立ってみると、あっという間に1.5m以上もある塀から見事に「ドサッ!!」落ちてしまったのです。 一瞬息が止まるかと思うほど体を強く打ち、しばらく身動きできませんでした。でも誰にも言えず…。
それにコリたのと、元々病気がちだったことも重なって、それからのお転婆はストップになりました。そんな理由で運動神経を磨くチャン スは乏しくなっていきました。幸い3才の頃からバレエをすることになり、かろうじて踊りの動きだけはできるようになったのです。
幼い頃にどんな遊びをしたのか、どんな動きをしたかは、その人の心や体の成 長に大きな影響を及ぼしているのは、みなさんもご自分の過去を振り返ると、推し量ることがお出来になると思います。
そんな私が、自分の心の奥に眠るヤンチャな欲求に気付き、それを開発していけたのは≪ボディートーク≫のおかげです。特に≪あたたかい息と手のぬくもり、弾む生命≫の精神たっぷりに仕立てられている、ボディートークのミュージカルの出会いは、私に大きな変化をもたらしてくれました。
ここで思い切って子どもの頃に出来な かった、心と体が弾む体験をさせてもらっているからです。 最初、ボディートークの胴ぶるいの動きが紹介された時、バレリーナの感性としては、とてもこんな奇妙な動きは私には絶対できない、と思っていました。
今は犬の胴震い、オオカミの遠吠え、なんと自然で美しい動きと響きなんだろう、と感動するようになったのですから、≪ボディートーク≫ってすごい。
ボディート ークを学んだことで、私の人生は豊かになれました。それが少しずつ身についていったからこそ、赤ちゃんの心や子どもの内なる動きが感じれるようになっていった のです。
● ストップ→とろけ寝→ゴキブリ→まわり立ちをやってみよう
毎月、ボディートークの子育て教室に通う、親子の変化には目を見張るものがあります。先月、お話しをしたK君は、今月はもうすっかり自分の欲しいものは積極的に自分から行動してゲットできるようになり、生命がパワーアップして嬉しそうです。ママも一回りも二回りも心の余裕ができて、オロオロしなくなり、ふっくら素敵なママへ成長していかれています。
神戸教室に通うG君も2才5ヶ月になり、広いセミナー室に入るなりボディート ーク指導者のKさんとしばらく走りまわっていると、自分で「ストップ→トロトロ
→ゴキブリ→まわり立ち」と声を出しながら、ボディートークの一連の動きをしては、 また走り出します。
飽きることなく何回も何回も。Kさんの「ストップ」の声にもすぐ に反応できます。羽生結弦とまではいきませんが、穏やかでやわらかでしなやかな流れるような動きです。
G君は毎週ママと一緒にKさんの「子育てボディートーク教室」でこの運動をや っているのです。この動きは、G君ぐらいの子どもの心と体の成長にはとても有効です。 全力で走っている動きを自分の意志で瞬時にストップできる能力は心を自己コントロールできる能力につながっていきます。
これが身につくと、危ない時「ストップ!」の声をかけるだけで、その動きを止めることができるようになります。ママも 「ダメ!」という回数がグンと減っていくことでしょう。一言「ストップ」だけでいい のですから。
とろけ寝・・・ストップした時、固くなった体と心を一瞬にして溶かすイメージで柔らかくしていくパフォーマンスです。心と体の瞬間リラックスです。
ゴキブリ体操・・・仰向けで両手、両足を上にあげ「ア〜」と発声しながらストップされた心のしこりも、一気にほどこうというイメージで行えば、頭も心も体もスッキリとなります。
まわり立ち・・・しなやかに小エネルギーで立ちあがれば、また次の動きにスムーズにパワフルに移行できます。
Kさんは、G君の心と体の成長にどうしたらボディートークが活かせるかな、と日々楽しみながら工夫していっています。今、G君は全速力でダッシュして「ドーン」と人に ぶつかっていくことが快感になってきました。その動きが大好きです。さてこんな時、 どんなアドバイスをしながらその子の心と体を育てていけばいいのでしょうか?
それはまた、次回、お話することにいたしましょう。
月例会でも、人間関係法のパフォーマンスのプログラムを、更に工夫して紹介されていきます。
≪ 動きと心の関係≫に気付くだけでも、自分や周囲の人の関係がスムーズになっていくかもし れませんよ。 どうぞ楽しみにご参加下さい。