生理痛を解消
●「お尻ゆすり」の効用
皆さんは、小学生の時どんな性教育を受けられましたか?そんなものは受けた事 は無かった、という時代の方もいらっしゃいますが、今の小学校では1年生の頃から教育プログラムに組まれ、コンドームの使い方まで教えられるところもある、という時代になってきました。
私も30年近く、女子短大で女学生達に体育、運動生理学、保育などの授業の中で女性の体、心の問題に触れてきました。しかし、ボディートークに出会うまでは、生命のしくみについて述べることはあっても、生理の時の不調や違和感をどう解消すればよいかについては、何ひとつ教えることはなかったのです。
生理の時は、不快感や痛みがあるのは当然で、ほとんどの人は諦め、どうしようもない時は「痛くなったら、すぐセデス!!」のコマーシャル どおりの薬に頼る解決法が当たり前になっていました。
でもボディートークを知ってからは、授業の実技テストは「ボディートークの体 ほぐし完全マスター」となりましたので、学生達はひたすら体ほぐしに励みました。
この授業が終わる時 (15 時間受講)には、“生理痛のない体になろう”が、一つの スローガンとなり毎月、生理痛でお腹をかかえこみながら保健室に倒れこむ学生に「騙されたと思って、 ひたすら体ほぐしやお尻ゆすりをやってごらん、きっと楽になるから」と言い続けました。その成果は見事に表れ、「先生、いつの間にか生理痛はなくなってます。」と嬉しい報告になっていきました。
もちろん「お尻ゆすり」は痛みのある時に、即効効果もあります。そして日頃か ら一人ほぐしや二人ほぐしをしていくと、体のしこりやゆがみも取れます。そうすると副交感神経が優位になって、生理は心と体の掃除をする方向に体のリズムが切り替わるのです。生理であっても痛みや不快感のない体になっていくのです。そう生理のときは体の大掃除をしていくチャンスなのです。
●自分の体のエコづくり
今、エコブームですが、月1回やってくる生理の時は自然の力の働きで内感能力 が高くなる絶好の時、まさに体のエコづくりのチャンスです。成長の早い女の子は、 小学校3,4年生頃に初潮がきます。その頃から自分の体の不調を自分の力で(自然の力を多いに働かせ) 解消する方法を発見し身につけることは、とても大切なことです。
それはまた積極的な「すこやかな母体づくり」ともなるでしょう。丁寧に自分の心と体の声に耳を傾け、あたたかく自分をいたわるその営みはやがて、すこやかな妊娠、出産につながっていく道であることを、女の子も男の子も体ほぐしの実践の中で知っていって欲しいのです。
痛み止めの薬にサヨナラして、まずお尻ゆすり。 そういう姿勢が《生命を大切にする教育》のベースになっていって欲しいと思っています。
※生理痛の原因には色々ありますので、ひどい場合は医者の診断を受けられることをお勧めします。
【一人で行なうお尻ほぐし】
1 お尻チェック
自分の右と左のお尻の柔らかさをチェックしてみて下さ い。左右の柔らかさが異なると腰骨や仙骨のゆがみが生じています。まず、自分の手で「ア~」と発声をしながら、つきたてのお餅のようなお尻になるよう、ほぐしていきましょう。
2 お尻歩き
足を伸ばして座ってください。右、左 のお尻を床から浮かして「ホッホッホッ」と発声し ながら、お尻歩きをします.(前後、左右にも気楽に歩きます)
3 うつ伏せお尻ゆすり
うつ伏せ寝姿勢で、両脚を少し開き、お腹やお尻の中を水の袋のようにした” イメージで、アーと発声しながら、ユラユラと気持ちよく揺らしましょう。
@仙骨のまりつき
仰向けに寝て、両膝を立てます。お尻の下に両手を敷き、「ホ ッホッホッホッ」と軽く発声しながら、お尻を物のように上下に動かします。両手の上にそのまま気持ちよく「アー」と発声しながら揺らす動きも効果的です。
5 両膝倒し
仰向けに寝て両膝を立て、両足をそろえたまま右、左、好きな方向 から横へ「バターン」と倒し、次に「キュッ」と言いながら元へ戻します。同じ方 向を数回繰り返します、次に、今度は反対方向に同じ動作を繰り返します。痛い時は痛くない方を多く行います。また倒す方にバスタオルなどを置いて、倒れる角度を浅くするなどの工夫をしてみて下さい。
【二人で行なうお尻ゆすり】
うつ伏せに寝た人のお尻を、右、左と、交互に揺すりながら、やわらかくほぐし ます。やわらかくなったら、お尻の両サイドに、そっと両手を添え、相手のお腹やお尻の中が水の袋とイメージして、中身がよ~く動くよう揺すります。「アー」と発声します。