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心の天気図で 危険を回避!?

●お元気ですか?

「お元気ですか?」と尋ねられると、たいていの人は「ハイ!元気です」と 答えてしまいます。英語でも「How are you?」と聞かれると、すぐに「Im fine!」と言ってしまいます。でも私はボディートークをするようになって答え方が変りました。体調の悪い時は「うーん、ちょっと今日は元気じゃないの」とか、「ちょっと辛いの」とか言えるようになったのです。
ボディートークが身につくと、「あー」と声を出してもらえば相手の体や心 の状態が分かるようになってきますが、ボディートークを知らない人には、こ れは無理なことです。

●今日の元気は?

おおまかには、自分の体調がとても快調・普通・不調ぐらいだったら、誰でも 分かるはずです。そこで私は幼稚園や子育てのセミナーなどで、先生方に次のような提案をよくします。、

朝の子どもの健康のチェック
「おはようございます! みんな元気? 『今から自分の心の天気を言ってね』と
一人ずつ名前を呼びながら尋ねてみてくださいねと。 でもまずは、今日の先生の天気を子ども達に伝えるのが先ですよ。」
「今日はちょっとイヤなことがあったから、心の天気は曇りで~す」とか。
しばらく続けていると、最初は戸惑っていた子どもも、「雨で~す」とか 「カミナリ注意で~す」とか、少しずつ言えるようになっていきます。

●天気予報は役に立つ

実はこの方法は、ボディートークを知ってから、私が短大の授業の時によく
使っていたやり方なのです。自分が不調だと、普段気にならない学生の行動が
やけに腹立たしく感じることがあったからです。ですからそんな時は前もって、
「今日の私の心は大嵐です。皆さんも怒られないよう注意していて下さいね」 と、予報を出すようにしていました。だって、普段と同じ行動をしているのに、 その日に限って、突然怒られたなんて学生が可哀想ですから・・・。

保育園や幼稚園でも、朝からお母さんの虫の居所が悪くて、叱られて悲しい 思いをしてきている子どもは、ちょっとした事に傷つきやすくなっています。
もしその子の心の状態が分かっていれば、心掛けてやさしくもしてあげられま す。お友達もその日は自分の大好きなおもちゃでも、優先的にゆずってあげようと優しい気持ちになれる子もいるはずです。

自分の体調や感情を、素直に、客観的に言葉にして相手に伝えれることは、 自分の身を自分で守っていく力や相手とのコミュニケーションを豊かにしていく力のベースを育てていくことに通じると思うのです。

お母さんの心の天気は? 子育てでも心の天気予報は役に立ちます。「お母さん、今日はちょっと朝から頭が痛いの。お母さんの心の天気はうす曇」と聞いておけば、子どもも 「あ。欲しいものをおねだりするのは別の日にしよう」とか、自分の感情のコ ントロールするのにも役立つはずですし、お母さんを思いやる心も生まれてくるはずです。

天気予報は災害などを防ぐためにも大切なもので、前もって分かっていれば、避難もできる訳ですからね。
ちなみに増田先生の心の天気は、一年中ほとんど変わることなく、毎朝、日本晴れ!! 明るい声で「おっはよう! Good morning!」。子どもの頃か らず~っと「いつもごきげんアキちゃん」だったそうです。元々、体が元気で あったこともあるでしょうが、晴れの方が気持ちいいから自分でも努力してあったのでしょうね。自然で清々しい声です。

●心の天気図って知ってる?

ところでお天気といえば、子ども達は今でも遠足の前の日になると、♪てるてる坊主てる坊主 、あ~した天気になぁ~れ♪ と歌いながら、窓際にてるてる坊主を下げています。残念ながら、天候を願い通りに変えることは誰もできませんが、心の天気を見事に変えていく方法はあるのです。ボディートーク のプログラム《心の天気図》を体験されると、「本当だ!!」って納得できますよ。